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共有不動産の相続登記と名変登記

住所や氏名が変わった場合に、所有不動産の登記事項として登記されている住所や氏名を変更する「名変登記」が近々、義務化され、これを怠った場合の過料が規定されることは、以前、コラムで記載しました。


ところで、相続が開始した場合の相続登記で、亡くなった被相続人である「親」とその相続人である「子」の共有不動産ということがあります。この場合には、被相続人の持分のみ、相続による移転登記をすることになるところ、その被相続人の持分を、共有者である相続人である「子」に移転し、その「子」の単独所有の不動産とする、ということは多いと思います。


こうした場合に、共有者である被相続人や相続人の住所が、現在の住民票上の住所と異なることがあり得ます。

相続登記の前提として、被相続人の住所については、その変遷が分かる住民票の除票や、戸籍の附票(除附票)などを添付すれば、名変登記をする必要はありません。


注意したいのは、共有者である相続人の住所の方です。この場合の相続人の住所変更の登記は、当該相続登記の前提として行っておく必要があるのです。


これを怠ってしまうと、住所の異なる同一人物である相続人は、別の人物ということになってしまい、実際には同一人物である一人の人の共有、というおかしな状態の登記記録ができてしまいます。


実体と登記がかけ離れてしまうという登記の原則に関わる大問題があるのはもちろん、名変登記が義務化することを考えても、このような状態の登記記録ができてしまうことは避けるべきです。


相続登記の際には、被相続人の出生から死亡までの戸籍や相続人の現在戸籍、住民票を添付するため、登記官が、「おそらくこの共有者と今回持分を得る相続人は同一人物だな・・・」と気付くことはあると思いますが、あえてその点を指摘して補正を促すということはしません。形式的審査権しかない登記官には、そのような指摘をする権利も義務もないといえます。


登記簿を見ていると、上記のような、本当は単独所有にもかかわらず、同一人物の共有不動産となっている登記記録を見かけることがよくあります。ご自身で相続登記をすることのリスクの一つといえるでしょう。



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