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遺産分割協議と未成年者の特別代理人選任

更新日:2021年8月24日

相続が発生したときに、相続人の中に未成年者がいる場合、相続登記をするにあたって、特別の手続が必要になる場合があります。

相続人として、お子さんの親権を行う親御さんと、その子供である未成年者は、当人同士では遺産分割協議をすることはできず、未成年者について特別代理人の選任を、家庭裁判所に申し立てる必要が生じることがあるのです。


これは、遺産分割協議をするにあたって、未成年者と、その親権を行う父または母の間では双方の利益が衝突し、親権者が公正な親権の行使を期待することができないことがあり得ると考えられているためです。このように、親と子で利益が衝突する行為を「利益相反行為」といい、これに当たる場合には、親権を制限して、家庭裁判所が選任した特別代理人に、未成年の子の利益を保護させようとする趣旨の制度です。


遺産分割協議を行う未成年の子が複数いる場合には、未成年の子一人につきそれぞれ異なる特別代理人の選任を申し立てる必要があります。それぞれの子供の利益を保護する必要があるからです。


遺産分割協議については、実務上は、子供の祖父母や、叔父・叔母などを特別代理人として選任申立することがよくありますが、子供の利益を保護するのが特別代理人の役割ですから、どのような内容の協議でも許されるというわけではなく、特別代理人には、子供の利益を考慮した協議内容にすることが求められます。


もっとも、相続人に未成年者がいるからといって、すべてのケースにおいて特別代理人の選任が必要になるわけではありません。


例えば、相続登記をする際に、相続人がそれぞれ法定相続分通りに承継するという場合には、未成年者の子がいても、遺産分割協議を経ることなく、相続登記をすることは可能です。


また、有効な遺言があり、不動産を未成年者の子に相続させる旨の遺言の記載があれば、その遺言によって、子供の名義へ所有権を移転する登記申請が可能となります。


これらの場合は、親権者である親が子の法定代理人として、登記手続をすることができます。


相続に際して、相続財産である不動産をどのように利用していくのか、具体的には、不動産に住むのか、賃貸・売却をするのかなど、その後どうするのかによって、承継の方法をどうするか検討する必要があります。例えば、相続した不動産を売却して、もう少しコンパクトな住居に住み替えたいという希望があるときには、親子で法定相続分により承継して相続登記を経て、そのまま売却する際には、親が自らの持分とともに、子供の持ち分についても代理をして売却することは可能です。この場合、客観的にみて、利益が相反する行為であるとは考えられていないからです。


相続財産をどのように承継するかということは、不動産以外の遺産も含め、総合的に判断していく必要があります。






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